SWEET BOX8




SWEET BOX 8





3年生も終わりイースター休暇に入る。
来た時と同様、ホグワーツ特急でキングクロス駅に戻る。
の両親はちょっと遅れてくるといっていたのでは両親が来るまで少し待たねばならない。

、また新学期にね!」
「手紙を出すわ!」
「うん!楽しみにしてる!リリーもセフィアもまた新学期にね!」

友人達と手を振り別れる。
周りを見回せば、リーマスも丁度友人達に手を振っている所だった。
しかし、リーマスの迎えはないのだろうか?

「リーマス」
「あ、

リーマスはに気付き笑みを浮かべる。
けれどそれはどこか力ない笑みだ。

「リーマスのお迎えは?」
「あ、うん、遅れてくるみたいで」
「リーマスのところも?」
「じゃあ、も?」

ふっと顔を見合わせてきょとんっとしたあと、ぷっとタイミングよく笑い出す。
人ごみの駅のホームで二人だけ待ちぼうけ。
なんだかとても変な気分だ。

「終わっちゃったね。3年生が」
「そうだね、これから長い夏休みに入るね」

呟くとリーマス。
そのまま何を語るでもなくぼうっとしていると、少し離れた所から急いで駆けてくる一組の夫婦。
こちらに向かってくる。

「あ、父さん、母さん」

リーマスの言葉で彼らがリーマスの両親だと分かった。

「リーマス、遅れてごめんなさいね」
「仕事がなかなか終わらなくて」
「ううん。気にしてないよ」

リーマスはそういって微笑む。
あ、まただ…とは思った。
さっきと同じ形だけの少し悲しそうな微笑み。
リーマスは、家族と会えて嬉しくないのだろうか?

「えっと、リーマスのお父さんとお母さん?」
「あ、うん。そうだよ」

がひょこっと覗き込むように聞くとリーマスが肯定する。

「いつも、リーマスにはお菓子をおすそ分けしてもらってます。です。はじめまして」
「いえ、こちらこそ、リーマスがいつもお世話になっているわね」

どこかぎこちない笑みを浮かべる母親。
何かを気にしているような父親。
なんだかとっても不自然だ。

「それじゃあ、リーマス。行きましょう」
「うん…」

やはりリーマスの表情はどこか悲しそうで、はそれがすごく気になっていた。
手を振って別れたあとも、の迎えが来たときも、何かがひかかっていた。
あんな悲しそうなリーマスの表情はホグワーツでは見たことがない。
家に帰って荷物を置いて、家での生活が始まっても、何故かそのことが気になっていた。



そろそろ満月が近い。

(リーマス大丈夫かな?)

は心配する。
学校ではが一緒にいることもできる。
でも家が離れてしまっていては、何かしたくても何もできない。
はぁ〜と深いため息をつく。

「あら?どうしたの??悩み事かしら?」
「お母さん」

紅茶を運んできた母、カレンには苦笑する。

「あのね」

このまま自分で考えているだけでもらちが明かないと思ったのかは話してしまおうと思った。
いろいろ考えるだけで結論というものが出てこないのだから。

「友達とね、一緒にいるって約束したの。でも、今夏休みだから一緒にいられないなって」
「友達って男の子?」
「うん」
「好き?」
「え?」
「その子のこと好き?」

カレンはにこっと何か楽しそうに聞いてくる。
それでもどこかその瞳は優しげにを見ている。

「うん…。多分」

でも、よく分からない。
好きか嫌いかと聞かれれば、好きだと答える。
でも、それがどういう好きかはまだ分からない。

「満月には一緒にいるって言ったのに、私いいのかなって…」
「満月?あら、もしかして、その子って人狼なの?セイスと一緒で」
「え、あ、うん」

セイスというのはの父の名前でカレンの旦那さんだ。
満月と聞いて人狼だと思い浮かんだの仕方ないだろう。
人狼の旦那を持っている身としては、満月といえば人狼につながるのだ。

「だって、リーマス。駅で別れるとき、両親が来ても嬉しそうじゃなかった。もしかして休み中の満月の夜、すごく不安なのかなって」
「そうね。それだけじゃないかもよ?
「お母さん?」

カレンは真剣な表情でを見る。

「いい?。この町では人狼は好意的に受け入れられるけど、他では分からないの。人狼をさげすむ人達の方が多いのよ?だからその子は家族はともかく近所でどう思われているか分からないわ」
「あ、リーマス、それで…!」

はがたんっと立ち上がる。
家に戻るのが嫌だったのかもしれない。
戻ってもいいことなどないから。

(なんで、なんで気付かなかったんだろう、私)

「落ち着きなさい、
「でも、お母さん!!」
「その子に会いに行くの?それで?会ってどうするの?」
「あ…」

はまだ子供だ。
子供一人いったからといって何も変わらないかもしれない。

「いい?。とりあえず、その子に会ってきて、あまりにも酷い状況なら家に連れてきなさい。この町なら人狼でも歓迎されるわ」
「うん、…うん!そうする!」

勢い良く頷く

「ついでに私を噛んでくれるよう頼んで頂戴」
「それは駄目!!」

間髪いれずに返事をする。
カレンは旦那であるセイスと同様の人狼になりたがっている。
やっぱり、同じ辛さが分かった方がいいとかなんとか、いろいろあるようだが、セイスとはそれに勿論反対だ。
町の人たちは何も言わずに微笑ましく見守っているが、町の人たちもほぼ人狼に対抗できる手段は身に付けているので、セイスからすれば、こんなつらい思いはさせたくないのであろう。
としては、母まで人狼になれば自分がこの二人に対抗手段を講じなければならないので、疲れるから嫌なのだ。

「もう!お母さん!いい加減諦めてよね!」
「どうして?一番いいアイディアなのに」
「お父さんも駄目って言ってるでしょう?!」
「仕方ないわね、そのリーマス君?その子に直接頼むわ」
「それも駄目!」

噛むだの駄目だのいい合いをしながら、は準備をしてリーマスの家に行くことにした。
あまり悪い環境でなければ、リーマスの家に泊まらせてもらって、満月の夜だけ一緒にいればいい。
夏なので、冷たくて甘いものをつくれる材料を持参していこう。
楽しいことを考えながらはリーマスの家に向かうのだった。



少し大きめのバック一つを抱えて、がついた町。
が住んでいる町と変わらない大きさ。
ちなみにリーマスの住まいは母カレンがどこからか聞き出してきた。
町中をとぼとぼ歩く

「なんか、暗い」

道行く人もごく僅か。
すれ違ってももくもくと歩き続けるだけ。
寂れた町。
そんな印象だ。

「何とか言えよ!」
「お前のせいで夜は恐怖に怯えてる人たちが多いんだぞ!」


怒鳴り声の聞こえたほうを見れば、大人数人に誰かが囲まれているようだ。
なんとなく気になってはそちらのほうにひょこひょこっと近づいてくる。
近づいていくとわかるが囲まれているのはどうやら少年のようだ。
嫌な予感がして足が速まる。
ちらりっと大人たちの隙間から見えた少年。

「リーマス?」

冷めた目、何も映していない無表情な顔。
ただ、彼らの言葉を静かに受け止めている。
は荷物を放り出し、無意識に邪魔だと感じた大人一人にとび蹴りをかましてリーマスへの道を開く。


がすっ…ざざざっ…


の蹴りで一人が吹っ飛ばされ、大人たちもリーマスもはっとなる。
その瞬間はリーマスに飛びついた。

「リーマス!」
「え…??!」

リーマスの腰に飛びついて丁度胸に顔をうずめるような形。
普段のならそんな大胆なことはしないのだが、今はとってもリーマスを抱きしめたい気分だった。
当のリーマスはこんなところにがいることに驚いている。

「来ちゃったよ、リーマス」
「来ちゃったって、何で?」
「なんか別れ際のリーマスの表情が気になったし、それに一緒にいるって約束していたし」

へへっと笑う。
そんなにリーマスは苦笑するが嬉しそうだ。
このままリーマスに飛びついていたいところだが、そうもいかないだろう。
リーマスを囲んでいた大人たちは、はともかくリーマスを睨むことをやめていない。
その視線はすごく嫌なものだ。
すぅっと雰囲気を変えて、リーマスを囲んでいた大人たちを睨む。

「よくも、やってくれたな、お嬢ちゃん。だが、忠告しておくぜ?そいつの側にいたら人狼にされちまうぜ?」

に蹴飛ばされた相手が嫌な笑いを浮かべる。
すぅっとリーマスの雰囲気が冷たくなるのを感じた。

「人狼、人狼ね。おじさんたち、人狼になるのって嫌なんだ?」

(なんなの?なんなの、この町のこの人たちの感情。すごく嫌な感情向けてくる)

「当ったり前だろう?!!この町の人間は皆その餓鬼にいつ噛まれるかって怯えているんだ!」
「ふぅ〜ん」

はリーマスから体を離し、彼らに向き直る。
ただの少女じゃない威圧感に彼らは少し怯える。

「だったら、私がおじさんたちを人狼にしてあげようか?おじさんたちの嫌いな、ね」

くすくすっと笑う
にっと口元だけの笑みを浮かべる。
それが余計に怖い。

「私、人狼の娘だから満月で狼にならなくても普通に噛めば相手を人狼にしてしまうことができるんだよ」

ざっとは一歩踏み出す。
それに彼らは一歩下がる。
完全にに気圧されている。

「さぁ…、誰からなる?」

はちらっと歯を見せる。

「ひぃっ!」
「冗談じゃねぇ!!」

大人たちは慌てるように逃げていく。
恐怖に顔を歪めて。
それはこの町が人狼を恐れている証でもある。

(本当に、この町は違うんだ)


ぐいっ


後ろから引っ張られ、勢いのままぽすんっと後ろのリーマスに倒れこむ。
リーマスがひっぱったようだ。

「リーマス?」

は顔を上げてリーマスを見る。
リーマスの表情が見えない。
だが、を抱きしめる腕に力がこもる。

「どうしたの?リーマス?」

返事をしないリーマスに不安になってくる。

「えっと、さっき言った私が噛むと誰でも人狼になるってのは嘘で、お母さんが脅す時に使え…」

最後まで言葉が続かなかった。
リーマスが泣いていたのが見えたから。
前髪で隠れて目は見えないけれど、涙が流れている。
はそっとリーマスの顔に手を伸ばす。
リーマスを抱きしめてやりたいと思った。
でも今は後ろから抱きしめられている状態で、向きを変えようにもリーマスの力が強くて無理なようだ。

「リーマス、ねぇ、リーマス。泣かないでよ」
「な、泣いてなんて…、いない」
「嘘つき」

ならばこの涙はなんなのか。


「何?」
…、ありがとう」
「うん」
「寂しかった」
「うん」

ぎゅっとを抱きしめるリーマス。
はリーマスの頭をそっと撫でる。
もう片方の手は、リーマスの腕に触れる。

「リーマス、私は一緒にいるよ」

一緒にいるよ、リーマス。
だって、リーマスに寂しい想いはして欲しくない。



よくよく考えれば恥ずかしいことをしたものだと思う。
ずっと抱きしめられていたのだ。
ホグワーツにいた時もあれくらいのスキンシップはあった。
しかし、道の往来でだったのだ。
人通りが少なかったとはいえ、よく平気だったと今は思う。

あの後、は問答無用で自分の家へとリーマスを連れて向かった。
丁度今の家のある町に着いた所だ。

「にぎやかな町だね」
「うん、いい人たちばっかりだよ」

ただ、にぎやか過ぎて困ることもある。
は心の中でそう呟く。
とてとてと歩くとリーマス。

「おう!じゃないか!!」

わはははっと豪快な笑いをしながら一人近づいてくる陽気なおじさん。
肌が日に焼けていかにも体力勝負のおじさんだ。

「こんにちは」

とっても陽気なおじさんで町でも結構の有名な人だ。
気さくで誰にでも声をかける。
も昔からこのおじさんに声をかけられてはいろいろからかわれていたりした。

「そういえば、!人狼の彼氏がいるんだって?その子かい?」
「え?!ちょっとおじさん?!何でそんなこと知って!」

リーマスはその言葉に少し怯えた表情になる。
散々人狼として蔑まれてきたのだからこの反応は仕方ないだろう。

「リーマスは彼氏じゃないです!…誰よ、そんなこと言ったの」
「勿論君の母親のカレンだよ。「今度こそ噛んでもらうの〜」って嬉しそうに触れ回っていたからな。彼氏じゃないのか?」
「彼氏じゃないです。全く、お母さんってば駄目って言ったのに…」

まだ諦めてなかったのかと思う。
おじさんはリーマスのほうに視線を移し、リーマスをじろじろと見る。
リーマスはその視線を居心地悪そうに感じたが、その目に怯えや蔑みがないことにほっとする。

「なんだ、細いなお前さん。もっと食わなきゃこの町じゃやってけないぞ!」
「?」
「なんせ、この町に住む人は皆、人狼への対抗手段使えるからな。実験台にされたら体がもたねぇぞ!知ってるか?その対抗手段ってヤツを?」
「一度、に前触れなく使われましたので」

苦笑するリーマス。
驚いたのは朝、目が覚めてから。
それまでは痛かったのか何なのか、何が起こったのかすら分からなかった。

「そうか、のやつにやられたか!のも結構キツイからな〜!それで大丈夫なら、他のヤツのでも大丈夫だろうさ!」
「他の?」
「駄目!リーマスは私がやるの!他の人なんて駄目だよ、おじさん」
「おや?いっちょまえに独占欲か??」
「違います!だってリーマスはまだ子供なの!お父さんならともかく、何度もあの技を体に受けたら当分動けなくなるよ!」

冗談じゃない。
この技は普通の人間にやったら数日は寝込むほどの強力なものなのだ。
子供のリーマスに何人もの人が技をかけたらどうなるか。

「はっはっは、違いない。セイスでも5人分のを受けた時は10日間くらい動けなかったもんな〜。もっとこの町には人狼が欲しいくらいだ!」
「それって、実験に使う為でしょ?」
「何を言う、。何事も実際やって効くかどうかためさないと駄目だろう!」
「そうだけど…」
「まぁ、その少年をしっかり守ってやんな!じゃあな!」

おじさんはそのまま笑いながら去っていった。
まさに嵐のような存在である。
ふぅっと息をつく
リーマスを見れば、リーマスはくすくすっと笑っていた。

「面白いね、この町は」
「そう、かな?」
「人狼を歓迎するなんて変わってるよ」
「でも、それってあの対抗手段試す為だよ?」
「それでも、だよ。満月の晩は人を襲う化け物に変わるというのに変わらず接してくれるのは嬉しいことだよ」

わだかまりが全くない。
人狼をちゃんと一人の相手としてみている。
それが、リーマスには嬉しかった。

そんな感じでリーマスとが会話をしているうちに家に着いた。
だが、家の前には大きな荷物を積んだ車と…

「お母さん?!」
「母さん?!父さん?!」

の母カレンと、リーマスの両親が立っていた。
その声に気付き、リーマスの両親はリーマスに駆け寄る。
それは心配そうに。

「どうしたの?父さんも母さんも…」
「どうしのたの?じゃないわ!町の人にまた囲まれていたって聞いて、心配してみればいつまでも帰ってこないじゃない!」
「ごめんなさい」

そう言えば連絡を何も入れなかった。
がちらっとカレンを見ると、カレンはのほうにつかつかっと近づき…

ぱちんっ

軽くの頬を叩く。

「何故かは分かるわよね??」
「うん」

カレンは少し怒った表情でを見る。
は何も言わずに問答無用でリーマスを引っ張ってきてしまった。
そのことを言いたいのだろう。
リーマスの親が心配するとかその時はそんなこと考えもしなかった。

「いくら状況が酷くても、人様の子供をも勝手に断りもなく連れてくるのは駄目よ?今回はそうなるんじゃないかと思ってルーピンさんの家に私が連絡したから良かったけれど…」

リーマスの方を見れば心配そうにリーマスを責めている両親と、それでも心なしか嬉しそうにするリーマス。
両親がいままでどこかそよそよしかったのに、今本気で心配してくれていることが嬉しいのだろう。
別に嫌われているわけじゃなかったこということだ。
子供を嫌う親など、そういないのだから。

「それで、ルーピンさん達と話し合ってみたんだけどね、こちらに越してきたらどうかしら?って提案してみたの?」
「え?じゃあ、リーマス、家の近くに住むの?」

はリーマスの方を見る。
リーマスも驚き両親を見るが、彼らは笑顔で頷く。

「ここの環境の方がリーマスにはいいと思ったんです。それに、私もカレンさんに教わろうと思いましたの」
「母さん?何を?」
「ふふ。人狼の対抗手段をね」

嬉しそうに語る母親にリーマスはなんとなく母の本性を垣間見た気がした。
それを聞いて困惑する父親。
どうやらリーマスは母親に似たのだろう。
母の方がどこか黒い。

(リーマスって母親似なんだろうな)

ぽつりっとはそんなことを思ったりしていた。



リーマスの母親の方を見ていたに、リーマスが笑顔で話しかける。
こんなに嬉しそうなリーマスを見るのは何度目だろう。
めったに見せない笑顔だ。

「ありがとう、。君がいてくれたお陰だよ」
「え?でも私、リーマスの事勝手に連れてきちゃって、リーマスの両親にも心配かけちゃったし…」
「それでも、僕は嬉しかったよ」

にこりっとリーマスは笑顔を見せる。
ずっと家に帰るのが憂鬱だった。
自分を変に気遣う両親、そして自分に対して怯える町の人たち。
ちょっとした事故で人狼になってしまい、幸せだった普通の生活が全て変わってしまった。
けれども、この町でならば元の生活以上の楽しい生活が出来るかもしれない。

「お礼に、これあげるね」

にこっとさらに見せたリーマスの笑顔は企み笑顔だった。
にその企み笑顔が分かるはずもなく、リーマスの手が頬にふれ、そのままリーマスの行動を目で追う。
リーマスの顔が近づき…の唇にリーマスの唇が触れる。
の母親のカレンやリーマスの両親からは丁度逆光で見えないだろうが。
リーマスは器用にも舌での唇を割って、その中にころりっと何かを押し込む。
とたんに甘い味が口の中に広がる。
飴…のようだ。

「お礼、だよ」

ゆっくりと唇を離したリーマスはに柔らな笑みを向けた。
はかぁぁぁっと顔が赤くなる。

(な、な、何、今の?!リーマスっていつの間に飴なんて舐めていたんだろう、というか!それより今のって、く、口移し?!)

「リ、リーマス!!」
「あれ?美味しくない?」

おかしいな〜とリーマスは首をひねる。
悪いことは全然してないとでもいうようだ。

「そ、そんなことないけど」
「美味しいでしょ?」
「う、ん」
「僕も美味しかったよ」

の唇に人差し指を当てるリーマス。
美味しかったというのが、飴のことなのか、の唇のことを指しているのか。
どちらともとれる発言である。

その時のは完全に混乱していて、どうしてこんなことをしたのかと、問い詰めることも出来ず。
自分がリーマスの行動に嫌だとも思わず、寧ろ嬉しかったというのも気付かなかった。